Xリーグ 秋季リーグ戦 第1戦 vs オービックシーガルズ

2016/8/28 (日) 15:30開始 @富士通スタジアム川崎
得点経過 スタッツ 個人記録 試合レポート
ノジマ相模原ライズ 13 - 14 オービックシーガルズ
0 1QT 0
7 2QT 0
0 3QT 7
6 4QT 7
得点経過
Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG
2 11:07 PASS #98ガードナー → #13ギャロン 8 KICK #14有輪 G
3 10:56 PASS #15ニューハイゼル → #18木下 56 KICK #49星野 G
4 06:10 RUSH #98ガードナー 2 KICK #14有輪 NG
4 8:34 PASS #15ニューハイゼル → #84西村 31 KICK #49星野 G
スタッツ
ノジマ相模原ライズ チーム オービックシーガルズ
18 (3 - 14 - 1) ファーストダウン(ラン - パス - 反則) 12 (3 - 8 - 1)
37 - 21 - 1
290Yds
(パス) 試投 - 成功 - インターセプト
獲得ヤード
30 - 19 - 0
209Yds
28 - 64Yds (ラン) 回数 - 獲得ヤード 17 - 43Yds
65 - 354Yds (攻撃) 回数 - 獲得ヤード 47 - 252Yds
5 - 28Yds (反則) 回数 - 損失ヤード 5 - 35Yds
2 - 1 (ファンブル) 回数 - 喪失 1 - 0
1 - 0 (フィールドゴール) 回数 - 成功 1 - 0
26:16 TIME OF POSSESSION 21:44
個人記録
RUSHING
NO. PLAYER ATT YARDS TD LG    
98 デヴィン ガードナー 16 27 1 17
2 宮幸 崇 10 35 0 8
37 櫻井 佑介 1 2 0 2
18 荒木 裕一朗 1 2 0 2
TOTAL 28 66 1
PASSING
NO. PLAYER ATT COMP INT YARDS TD LG
98 デヴィン ガードナー 37 21 1 282 1 51
TOTAL 37 21 1 282 1
RECEIVING
NO. PLAYER NO YARDS TD LG    
13 ジェレミー ギャロン 10 80 1 18
84 吉田 武蔵 4 92 0 51
15 出島 崇秀 2 59 0 43
8 出澤 信 2 10 0 7
6 佐藤 励 1 18 0 18
19 松尾 海太 1 15 0 15
85 八木 雄平 1 8 0 8
TOTAL 21 282 1
TACKLE
NO. PLAYER TACKLE YARDS SACK      
57 田中 喜貴 6 0 0
52 鈴木 修悟 3.5 0 0
5 アーネスト トーマスⅢ 2.5 0 0
23 北村 雅史 2.5 0 0
41 増山 純季 2.5 0 0
12 アート ロウレル 2 0 0
6 佐藤 励 1 0 0
9 番矢 大輝 1 0 0
14 有輪 七海 1 0 0
32 金子 泰徳 1 0 0
26 渡辺 健太 0.5 0 0
43 池田 貴士 0.5 0 0
44 小宮 洋平 0.5 0 0
59 西尾 公伸 1 1 1
96 杉浦 卓紀 0.5 0 0
TOTAL 26 1 1
INTERCEPTION
NO. PLAYER INT YARDS TD      
TOTAL 0 0 0
PASS CUT
NO. PLAYER CUT          
52 鈴木 修悟 1          
TOTAL 1

試合レポート

プロローグ

ノジマ相模原ライズにとって8度目のシーズン開幕。日本一を目指す戦士たちの戦いは、緒戦から過去幾度もの死闘を繰り広げたオービックシーガルズとのマッチアップから。強豪同士の対戦が多く組まれる新しいリーグ戦のフォーマットは、控え選手の層の厚さを含めた真のチーム力が問われることになるが、その面を含めオービックは間違いなく現在の日本のアメリカンフットボール界の中でトップレベルのチーム。日本一を目指すライズにとって、避けては通れない相手にどんな戦いを挑むか。注目は本場アメリカの強豪、ミシガン大学から加入のQBデヴィン・ガードナー、WRジェレミー・ギャロンのホットライン。新たな武器を手にしたライズの戦いに注目したい。

1Q

試合はシーガルズのキックオフ、ライズのリターンでスタート。ライズの先発QBは#98デビン・ガードナー(ミシガン大)。ガードナーのスクランブル、RB#2宮幸(中央大)のランプレーで敵陣に攻め込むも、シーガルズ守備フロントが勢い良くラッシュ、QBガードナーにプレッシャーをかけてライズの前身を阻み、ここはパントに追い込まれる。シーガルズの最初の攻撃シリーズ、こちらも今年から加入の新人外国人QBジェリー・ニューハイゼルが先発。シーガルズの誇る木下・萩山といった日本代表レシーバー陣へのパスを試みるが、ライズ守備陣の集散が早く、3アンドアウト*1でパントへ。続くライズの攻撃、シーガルズ守備陣のラッシュをかわしたガードナーが、今季LIXILディアーズから移籍したTE#84吉田(日本大)へのパスをヒット。ガードナーが自らのランプレーで連続してダウンを更新し、敵陣に侵攻するが、ここでライズRB宮幸が痛恨のファンブル。こぼれたボールをシーガルズディフェンスに押さえられてターンオーバー。続くシーガルズの攻撃は、ランプレーでライズ守備網の突破を図るが、ライズ守備陣がしっかりタックルしてダウンの更新を許さずにパントへ追い込むことに成功。自陣20ヤード付近からのライズの攻撃、ここで今日初めてQBガードナーからWR#13ジェレミー・ギャロン(ミシガン大)へのパスが連続して成功。RB宮幸のランで敵陣に攻め込んだ所で1Qが終了。


2Q

1Qから引き続きライズの攻撃。ガードナー&ギャロンのホットラインでじわじわとボールを進め、WR#19松尾(日本大)へのパスで敵陣深く攻め込み、RB宮幸のランでこの日初めてシーガルズのレッドゾーンに侵攻するライズ。何とか先制点をもぎ取りたい所だったが、タッチダウンを狙ったガードナーからギャロンへのパスは不成功。攻めきれずに新人キッカー(K)#14有輪(日本大)のフィールドゴールで先制点を狙うが、シーガルズのディフェンスにブロックされて得点ならず。続くシーガルズの攻撃で、この試合初めてダウンの更新を許すと、RBのランプレーで自陣への侵攻を許すも、シーガルズにホールディングの反則もあり、ここもパントへ。ライズの攻撃は自陣20ヤード付近から。ここでガードナーからTE吉田へロングパスが通り、一気にシーガルズ陣14ヤードまで攻め込むが、ガードナーからゴール前のWR#15出島(久留米大)へのパスをシーガルズDBにインターセプトされてターンオーバー。ここも得点チャンスを活かせないライズ。シーガルズのエンドゾーンを背負った攻撃をパントに追い込み、前半残り2分を切って自陣40ヤード付近からのライズの攻撃、QBガードナーからWR出島へのロングパスが成功して一気にシーガルズゴール前に侵攻。ここでガードナーからWRギャロンへの8ヤードタッチダウンパスが成功してライズが先制。ポイントアフタータッチダウン(PAT)のキックもK有輪が成功させて7-0とライズがリード。しかしこの後のライズのキックオフで、シーガルズの原に自陣29ヤードまでのビッグリターンを許してしまう。この後一気にエンドゾーン前まで攻め込まれるが、シーガルズの反則もあり、なんとかタッチダウンを防ぐと、シーガルズのフィールドゴールをDL#90伊倉(法政大)がブロックして得点を許さず、このまま無失点で前半を終了。


3Q

後半はライズのキックオフから。シーガルズのQBは菅原へチェンジ。後半に入ってもライズのディフェンス陣はハードなタックルでシーガルズにプレッシャーをかけ続け、自陣への侵攻を許さずに最初のシリーズはパントへ追い込む。ここで雨脚も強くなり、その影響からかお互い有効な攻撃を繰り出せず、パントを蹴り合う展開に。3Q残り4分を切ってシーガルズ陣40ヤード付近からの攻撃。オービックOLのホールディングの反則もあり3rdダウン残り14ヤードまで追い込んだライズディフェンスだが、QBニューハイゼルからWR木下への56ヤードタッチダウンパスを許してしまいこの日初失点。PATのキックも成功して7-7の同点とされる。その後のライズの攻撃は自陣19ヤードからと深い位置からとなるが、WRギャロンへの18ヤードパスがヒットし、1stダウンを更新。ここで3Q終了、勝負の4Qへと突入する。


4Q

最初のシリーズで追加点を挙げたいライズは、ガードナーから新人WR#6佐藤(日体大)へのパスで敵陣33ヤードまで攻め込む。ガードナーがオービックディフェンスにサックされて大きく後退するも、WR#8出澤(早稲田大)へのパスを挟んで、ガードナーからWR出島へのパスが成功してシーガルズ陣レッドーゾーンに侵入。RB宮幸が粘り強く前進し、タッチダウンを狙ったガードナーからWRギャロンへのパスは、オービックDBがエンドゾーン内でインターフェアの反則を犯す。これでゴール前2ヤードでの攻撃権を得たライズは、パスを選択。オービックディフェンスのプレッシャーによりプレーが崩れるもQBガードナーが自らボールをキープし、最後はエンドゾーンにダイブしてタッチダウン!! 13-7とする。続くPATのキックはシーガルズのディフェンスにブロックされて失敗、ライズのリードは6点にとどまることに。試合残り時間は5分50秒。シーガルズはQBニューハイゼルが小気味好くレシーバー陣にボールを配球し、自陣25ヤードからライズ陣31ヤード地点までボールを進める。パスを連続して失敗して3rdダウン10、ライズDB#24山口(日体大)が果敢にニューハイゼルにタックルに行くが、あと一歩で躱されてしまう。プレーは崩れ、逃げるニューハイゼルに殺到するライズ守備陣が捕まえたと思った瞬間、ニューハイゼルから前にいたシーガルズWR西村にトス気味のパスが通り、このまま西村がフィールドを横断しながらエンドゾーンまで走り切ってタッチダウン。この時点で得点は13-13。PATのキックも決められて、13-14とライズはこの試合初めてリードを許す。試合残り時間3分20秒、逆転を狙ったライズの攻撃は自陣14ヤードから。ここが勝負と、シーガルズの守備陣が猛烈なラッシュでガードナーにプレッシャーをかけ、スクランブルで前進を図ったガードナーがここで負傷し、サイドラインの外へ自ら歩いて出る。後のないライズは自陣21ヤードからの4thダウン3でギャンブルを選択。ガードナーに変わってQBに入った#18荒木(立命館大)がスクランブルから1thダウンを目指して激走するが直前でオービックディフェンスにサイドラインに押し出され、ギャンブル失敗。攻撃権はシーガルズへ。ライズ守備陣は諦めることなくタックルし続け、シーガルズのダウンの更新を許さず、シーガルズはフィールドゴールを選択。試合残り時間は54秒。ここでシーガルズのキックはゴール右に逸れて、フィールドゴール失敗!ここからライズの乾坤一擲の攻撃へと思った所、フィールドゴールのプレー中にライズディフェンスがスナッパーに接触する反則があり、痛恨のオートマチック1stダウン。この後シーガルズはQBを菅原に替えてニーダウン。そのまま13-14でライズは大事な初戦を落としてしまう。

過去最高の補強を実行し、日本一への進撃をスタートするはずだったノジマ相模原ライズは、激闘を繰り広げてきたライバル・オービックシーガルズの前に一敗地にまみれ、出鼻を挫かれた。攻撃の獲得ヤードはシーガルズの252ヤードに対してライズは354ヤード、期待のミシガン大デュオはその名に偽りのないことを証明し、若手日本人レシーバー達もガードナーのパスに飛びついて好捕を連発。ライズの看板である強力守備陣も効果的な前進を許さずに優勢に試合を進めており、ライズのチームとしてのレベルアップは衆目の一致するところ。強豪との連戦となるレギュラーシーズンでは、確かに痛い一敗となったが、試合を重ねるごとに新外国人選手たちもさらにチームにフィットしてくることを考えると、今後の試合にも大いに期待できる。次戦はパールボウルトーナメント準優勝のLIXILディアーズとの対戦。並み居る強豪との激戦をくぐり抜け、まずはJXBトーナメント進出を勝ち取りたい。

須永ヘッドコーチ コメント

2016年シーズン開幕戦、応援ありがとうございました。

2016年シーズン開幕戦、スタジアムにはたくさんのファンの方が応援に来てくださいました。例年以上にライズ側の観客席がファンの皆さんで埋め尽くされていたことに驚かされたとともに、「今シーズンこそ応援してくださる皆さんと一緒に必ず優勝の喜びを分かち合う」という決意に、改めて全員で向き合えた試合でした。

日米の非常に優秀な新人を多く獲得することができた2016年シーズンですが、今シーズンは「全員フットボール」を合言葉に日々取り組んでいます。選手は一部の選手に頼ることなく、そしてコーチに任せきりにせず、コーチは選手に頼りすぎることなく、一人一人が高い目的意識を持ち行動するための合言葉です。

「自分がチームを変える」「自分がチームを勝利に導く」という強い覚悟を持った上で、高次元でチームの一体感をつくることが、優勝する資格を得るためには絶対に必要です。

常勝軍団のオービックに対して、例年、我々は格下意識を払拭できずに完敗してきましたが、今回の試合は気迫では決して劣ることはなく、同じ土俵で戦うことができました。最後の最後で相手が一枚上手だったと認めざるを得ませんし、たとえ一点差でも負けは負けですが、強豪オービックと高いレベルで互角に戦いました。

今回の敗戦はライズの勝利を期待していたファンの皆さんをとてもがっかりさせてしまいましたが、選手、コーチ、スタッフ全員が全力を尽くした結果ですので、次節のリクシル戦に気持ちを切り替えて、さらにこの二週間で個人もチームも成長していきます。

次節も富士通スタジアム川崎にお越しいただき熱い声援をいただけたら幸いです。
引き続き熱い応援をよろしくお願いいたします。

Fearless.
全員フットボール
ノジマ相模原ライズ
ヘッドコーチ 須永恭通