Xリーグ 秋季リーグ戦 第6戦 vs 富士通フロンティアーズ

2016/10/30 (日) 12:30開始 @相模原ギオンスタジアム
得点経過 スタッツ 個人記録 試合レポート
ノジマ相模原ライズ 10 - 17 富士通フロンティアーズ
0 1QT 9
0 2QT 0
7 3QT 0
3 4QT 8
得点経過
Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG
1 02:34 PASS #3キャメロン→#9宜本(潤) 4 KICK #11西村 NG
1 05:50 FG #11西村 25
3 04:00 RUSH #98ガードナー 1 KICK #8出澤 G
4 0:51 FG #8出澤 32
4 11:38 RUSH #29ゴードン 13 PASS #3キャメロン→#1強 G
スタッツ
ノジマ相模原ライズ チーム 富士通フロンティアーズ
15 (6 - 8 - 1) ファーストダウン(ラン - パス - 反則) 15 (7 - 8 - 0)
33 - 20 - 1
142Yds
(パス) 試投 - 成功 - インターセプト
獲得ヤード
28 - 15 - 0
168Yds
25 - 72Yds (ラン) 回数 - 獲得ヤード 27 - 139Yds
58 - 214Yds (攻撃) 回数 - 獲得ヤード 55 - 307Yds
3 - 10Yds (反則) 回数 - 損失ヤード 3 - 25Yds
1 - 0 (ファンブル) 回数 - 喪失 1 - 1
1 - 1 (フィールドゴール) 回数 - 成功 2 - 1
27:20 TIME OF POSSESSION 20:40
個人記録
RUSHING
NO. PLAYER ATT YARDS TD LG    
98 デヴィン ガードナー 11 33 1 11
32 金子 泰徳 10 27 0 9
25 東松 瑛介 3 10 0 7
37 櫻井 佑介 1 2 0 2
TOTAL 25 72 1
PASSING
NO. PLAYER ATT COMP INT YARDS TD LG
98 デヴィン ガードナー 30 19 0 127 0 15
18 荒木 裕一朗 3 1 1 15 0 15
TOTAL 33 20 1 142 0
RECEIVING
NO. PLAYER NO YARDS TD LG    
84 吉田 武蔵 6 52 0 15
13 ジェレミー ギャロン 6 41 0 15
85 八木 雄平 2 14 0 9
32 金子 泰徳 2 8 0 5
81 井上 繁明 1 12 0 12
19 松尾 海太 1 6 0 6
17 志水 秀彰 1 5 0 5
25 東松 瑛介 1 4 0 4
TOTAL 20 142 0
TACKLE
NO. PLAYER TACKLE YARDS SACK FUMBLE
FORCE
FUMBLE
RECOVER
 
12 アート ロウレル 7 10 2 0 0
3 佐久間 徹 4.5 0 0 0 1
26 渡辺 健太 3 0 0 0 0
52 鈴木 修悟 3 0 0 0 0
59 西尾 公伸 3 0 0 0 0
22 河石 泰 2.5 0 0 0 0
23 北村 雅史 2.5 0 0 0 0
43 池田 貴士 2 1 0 0 0
6 佐藤 励 2 0 0 0 0
41 増山 純季 2 0 0 0 0
9 番矢 大輝 1.5 6 1 0 0
5 アーネスト トーマスⅢ 1 0 0 0 0
37 櫻井 佑介 1 0 0 0 0
44 小宮 洋平 0.5 0 0 1 0
96 杉浦 卓紀 0.5 0 0 0 0
TOTAL 36 17 3 1 1
INTERCEPTION
NO. PLAYER INT YARDS TD      
TOTAL 0 0 0
PASS CUT
NO. PLAYER CUT          
26 渡辺 健太 1          
41 増山 純季 1          
TOTAL 2

試合レポート

プロローグ

ここまで1勝4敗、念願の日本一を目指し、メディアの注目も集めた大型補強で今シーズンに臨んだノジマ相模原ライズは予想外の苦境に立たされている。ライズが所属するXリーグSuper9の9チームからは8チームが上位トーナメント線であるJXBトーナメントに出場できる。ライズは現状で9位とこのままではトーナメントに出場できず、日本一への道が絶たれてしまう。JXBトーナメントに出場する為には、今日のレギュラーシーズン最終戦での勝利が絶対条件だが、対戦相手の富士通フロンティアーズは昨年のXリーグ2位で、ここまで5戦全勝とリーグを代表する強豪チーム。まさに崖っぷちに立たされたライズが、真の強さをホーム相模原の観客に見せることができるか。

1Q

試合はライズのキックオフ、富士通は最初のリターンから仕掛けてくる。K#14有輪(日本大)のキックをリターナーがキャッチして右サイドを駆け上がると、ブロッカーのLBトラショーンにボールをトス。トラショーンが左サイドへ大きく回り込むリバースプレー。富士通陣41ヤードまでのリターンで富士通が有利なポジションからの攻撃をスタート。この後富士通RBゴードンに一気に自陣ゴール前18ヤードまでボールをキャリーされ、試合開始早々ピンチに直面するライズ。続けてRBゴードンのランでゴール前まで進まれると、最後はQBキャメロンからWR宜本(潤)への4ヤードタッチダウンパスを通されて失点。PAT(ポイントアフタータッチダウン)のキックはDL#44小宮(帝京大が)がブロックして追加点を許さなかったが、0-6と富士通の先制を許してしまう。

試合開始となる富士通のキックオフは蹴ったボールがサイドラインを割り、ライズの攻撃は自陣35ヤードから。先発は今季から加入の大型新人QB#98デヴィン・ガードナー(ミシガン大)。WR松尾(日本大)へのパスが成功するも、その後が続かず3アンドアウトでパントに追い込まれるライズ。続く富士通の攻撃も、パントリターンでハーフラインまで戻され、ライズに厳しいフィールドポジションから。QBキャメロンのスクランブルはライズDL#52鈴木(国士館大)が好タックルでノーゲインに押さえるも、3rdダウン8からQBキャメロンに34ヤードのパスを通されて自陣への侵攻を許し、最後はK西村に25ヤードのフィールドゴールを決められて3点を追加され、0-9とリードを拡げられてしまう。

なんとか流れを引き戻したいライズは、今季主将でRB#25東松(立命館大)、QBガードナーのランでこの日初めてダウンを更新するも、敵陣に攻め込むことができずにパントで攻撃権を放棄せざるを得ない。1Q残り3分、ここで連続して失点すると、一気にモメンタムを持っていかれかねないピンチだが、富士通はQBキャメロンのパスが失敗し、この試合初めて3アンドアウトでパントを蹴り、攻撃権がライズに移る。QBガードナーからTE#84吉田(日本大)へのパス、ガードナーのキープランで敵陣まで攻め込んだ所で1Qが終了。


2Q

1Qから引き続きライズの攻撃。QBガードナーからWR#85八木(慶応大)、TE吉田へのパスで連続してダウンを更新、ライズの攻撃にリズムが出てきたが、ここでガードナーが負傷し、一時的にベンチへ下がる。ガードナーに変わってQBに入った#18荒木(立命館大)から、ここまでリーグ2位のレシービング記録を残しているミシガン大出身の新人WR#13ジェレミー・ギャロンへのパスは失敗。ここでガードナーがフィールドに復帰するが、次のプレーでガードナーが富士通ディフェンスの猛烈なラッシュを受けてサックされ、パントへ。ライズパンター#99木村のナイスパントで富士通を敵陣ゴール前まで押し込むことに成功する。

しかし、QBキャメロンにテンポ良くパスを通され、RBのランも絡めて富士通陣40ヤード付近までボールを進められると、ここでキャメロンからのロングパスを富士通WR岩松が好捕、一気にライズ陣レッドゾーンまで攻め込まれてしまう。ここは何としても失点を防ぎたいライズディフェンス。富士通QBキャメロンのキープランをライズDL#96杉浦(成城大)がストップ。続くパスプレーも失敗し、3rdダウン10となるが、再びQBキャメロンからWR岩松へのパスが通り、ライズ陣8ヤードまでボールを進められてしまう。ここでQBキャメロンのキープランでそのままライズエンドゾーンまで走りこまれるが、OLにホールディングの反則があり無効。10ヤード罰退して富士通の攻撃、ここでライズDL#9番矢(京都大)がキャメロンをQBサックに仕留めるビッグプレー!!富士通はフィールドゴールを選択するが、K西村のキックは右にそれて得点は0-9のまま。ライズは気迫のディフェンスでピンチを脱することに成功。2Qはこのまま終了、0-9で前半を折り返す。


3Q

昨年を上回る2,500名の観客が見守る中、後半がスタート。後半は富士通のキックオフ、ライズのリターンから。後半開始早々、ライズが反撃の狼煙を上げる。QBガードナーからTE吉田へのパスで敵陣まで攻め込むと、ガードナーへの富士通ディフェンスの反則で連続してダウンを更新。富士通陣35ヤード地点まで侵攻するとRB東松とWRギャロンのパスキャッチからのRAC(ランアフターキャッチ)、QBガードナーのキープランでダウンを更新。ここからRB #32金子(立教大)のラン、WRギャロンのRACで一気にゴール前まで攻め込むことに成功。ここで再びRB金子が中央から突進、ゴールライン寸前でストップされるも、最後はQBガードナーがエンドゾーンに飛び込んでタッチダウン!!PATのキックは今季初めてキッカーとして登場した#8出澤(早稲田大)がしっかりと決めて7点を追加、7-9と2点差まで詰め寄り、追撃体勢を整えることに成功する。

オフェンスが奪った勢いを保持したいライズだが、再び富士通リターナーに40ヤードまでの前進を許し、富士通オフェンスを勢いづかせてしまう。富士通QBキャメロンからRBへのパスで簡単にダウンを更新され、自陣への侵攻を許すと、次のプレーでキャメロンに24ヤードのスクランブルランを許し、ライズは反撃ムードから一気に失点のピンチへ。ここでライズディフェンスにビッグプレーが飛び出す。QBキャメロンからボールを受けたRBゴードンに対し、ライズDL#12アート・ロウレル(ハワイ大)が猛烈なタックル!そこに後ろから飛び込んできたDL#44小宮がファンブルロストを強いることに成功!!こぼれたボールをライズDB#3佐久間(名城大)が抑えてターンオーバー、攻撃権を奪い返すことに成功する。ディフェンスのビッグプレーを得点につなげたいライズは自陣30ヤードから粘り強く前進。RB東松、QBガードナーのランでダウンを更新、TE吉田へのパスで敵陣にボールを進めることに成功。再びQBガードナーがボールをキャリー、WRギャロンへのパス、WR#17志水(慶応大)へのパスで20ヤードまで侵攻し、ここで3Qが終了。


4Q

勝負の最終4Q、ライズは富士通陣20ヤードからの3rdダウン10。QBガードナーからRB金子へのショートパスで5ヤード前進するも、ダウンの更新はできず、ライズはここでフィールドゴールを選択。これをK出澤が確実に決めて3点を追加、10-9とついにこの試合初めてリードを奪うことに成功する。

続く富士通のリターンを35ヤードまでになんとか抑えたライズ、3rdダウン2からのQBキャメロンのスクランブルをLBロウレルがしっかりストップし、ここは富士通の攻撃をパントに追い込むことに成功する。追加点を奪いたいライズ、QBガードナーからWR#81井上(法政大)へのパスで1stダウンを更新するも、後が続かずにパントで攻撃権を放棄。あっという間に4Qも半分が経過して残り6分、敵陣40ヤードからの富士通の攻撃で再びLBロウレルがQBキャメロンをサック、6ヤードのロスタックルに仕留める。1stダウン更新を狙ったキャメロンのスクランブルも、ライズDL#59西尾(中央大)やDB佐久間が必死のパシュートでストップし、パントに追い込む。ライズの攻撃は自陣18ヤードから。試合残り時間は4分31秒。しっかりと時間を使い、得点を挙げて勝利を確実なものにできるか。

ライズにとって今季最も重要なドライブが始まる。QBガードナーからTE吉田へのパスでダウンを更新、QBガードナーからパスを受けたWR八木が富士通ディフェンスのタックルを受けてボールをファンブルするも、ライズOL#77原田(日体大)がボールを押さえ、事なきを得る。試合残り時間2分、自陣36ヤードからの3rdダウン4でダウンの更新を狙ったRB金子のランは、ライズOLのブロックから漏れた富士通DLニクソンにストップされてダウンの更新ならず。富士通は時間の浪費を嫌い、ここでタイムアウトをコール。ライズは1分58秒を残してパントでボールを手放さざるを得ない状況に。パンター#99木村(専修大)のキックは直接サイドラインを割り、富士通の攻撃は自陣41ヤードから。

富士通QBキャメロンにスクランブルで11ヤードを走られダウンを更新される。キャメロンはディープゾーンをケアするライズの裏をかいてRBゴードンにボールを集めRAC、ショートパスでライズ陣33ヤードまで侵攻。10-9と1点しかリードの無いライズは、フィールドゴール圏内までボールを進められてしまう。続くプレーで再びキャメロンにスクランブルから18ヤードを走られ、ライズは自陣15ヤードまで攻め込まれる。ここでライズがタイムアウトをコール、試合残り時間36秒。富士通はRBゴードンのランで2ヤードゲイン、ここで再びライズが最後のタイムアウトで時計を止める。残り時間は28秒。富士通は再びRBゴードンにボールを預け、ゴードンはライズのLOSを超えるとDB佐久間のタックルを振り切ってそのままエンドゾーンまで走りきってタッチダウン。富士通はPATでキックではなく2ポイントコンバージョンを選択、QBキャメロンがWRへのパスを決めてこれを成功させて8点を追加。試合時間22秒を残して、ライズは10-17と7点のリードを奪われてしまう。この試合に負ければJXBトーナメントへの進出が絶望的になるライズは逆転への一縷の望みを持って自陣36ヤードからの攻撃へ。QBは負傷したガードナーに変わって荒木へチェンジ。荒木からWRギャロンへのパスが成功して敵陣へ侵攻。残時間11秒、逆転を狙った荒木のパスは富士通ディフェンスにインターセプトされ、万事休す。最後はキャメロンがニーダウンして試合終了。10-17でライズの敗戦となった。

昨季はXリーグ3位と、昇格以来最高の成績を残したライズ。本場NCAAからQBガードナーとWRギャロンのホットラインをチームに加え、いよいよ宿願の日本一へチャレンジするはずだったノジマ相模原ライズの2016シーズンは、レギュラーシーズン1勝5敗、リーグ上位9チームで構成するSuper9で9位となり、JXBトーナメントへの出場もかなわず、志半ばで日本一へチャレンジを終えることとなった。選手・スタッフ、そしてファンにとってあまりにも早い終戦に、心の整理がつかない状態ではあるが、今季の試合が全て終わった訳ではなく、セントラルディビジョンの3位4位決定戦を残している。その試合で、何を見せてくれるのか。ライズにまつわる全ての人がその姿に注目している。

須永ヘッドコーチ コメント

プレーオフ進出をかけて臨んだ富士通戦は10-17で敗戦しました。 地元相模原で開催された今回のホームゲームには、たくさんの方にお越しいただき、心強い後押しの中、勇気と覚悟を持って戦うことができましたが、力及ばずこのような結果となりました。

敗戦の理由は一つではありません。富士通と互角に渡り合うことができた部分もありましたが、進むべき時に進めず、止めるべき時に止めることができませんでした。

日本一への道は完全に閉ざされてしまいましたが、今季のライズの試合はあと一試合残されています。11月23日に行われるディビジョン順位決定戦が今季最後の試合になりますので、ライズらしい来季につながる試合をお見せできるよう、しっかりと準備をしてまいります。

今季最後の試合に是非スタジアムにお越しいただき、これまで同様の熱いご声援をいただけたら幸いです。

Fearless.
全員フットボール
ノジマ相模原ライズ
ヘッドコーチ 須永恭通